1696年(元禄年間)創業。日本最古の温泉建築として伝えられる 積善館本館(せきぜんかんほんかん)。宮崎駿(みやざきはやお)監督のアニメ『千と千尋の神隠し』のモデルのひとつになった温泉旅館としても名高い群馬県・四万温泉(しまおんせん)の老舗宿です。
上の写真は積善館本館の玄関です。自炊をしながら温泉療法にはげむ日本の伝統文化・湯治(とうじ)。積善館では、古きよき湯治場の空気を感じることができます。
客室は何もしないぜいたくを味わえる和室。湯治場の雰囲気を楽しめるようにとお部屋の布団の上げ下ろしも宿泊客が自分で行ないます(客室のタイプは 宿泊プラン の中から選べます)
19代目のご主人(亭主)が、300年の歴史ただよう館内を案内してくれる館内歴史ツアーも人気です。館内には、かつて、宿泊用に使われていた部屋など、創業当時の面影が色濃く残されています。
山の斜面に沿って建てられている積善館。本館と別館は浪漫のトンネルと呼ばれるトンネルでつながっています(上の画像)。ここは館内ツアーの人気スポットでもあります。第19第亭主による館内歴史ツアー。老舗旅館の奥ゆかしさを堪能できます。
続いては積善館本館の自慢のお風呂を紹介します。上の写真は、国の登録有形文化財にも指定されている元禄の湯(げんろくのゆ)。昭和5年(1930年)建築。湯治の養父建築に大正浪漫がただよいます。
日本の温泉と外国風の建築。元禄の湯は和洋折衷で作られた贅沢な空間です。泉質はナトリウム・カルシウム―塩化物硫酸塩泉。すんだ色の温泉は心と体を温めてくれます。
湯治気分を満喫したら夕食の時間です。
積善館本館の食事の基本はセルフサービス。大広間の食堂で用意された夕食は、お盆に載せて、そのまま食堂で食べても、お部屋に運んで食べでもかまいません。夕食は、宿泊客が毎日食べることを念頭においた湯治宿ならではの献立。
お刺身・寒ブリの照り焼き・海老芋の煮物…。健康が気になる宿泊客にはうれしい、栄養バランスにこだわった品々です。
群馬名物のコンニャクを使った、こんにゃく大根の煮物は、肉味噌・柚子味噌・神楽南蛮味噌の三種類の味噌で楽しめます。
朝食も宿泊客が自分で運びます。夕食同様、朝食の献立もじつに健康的。温泉で炊きあげた飲泉大根粥(いんせんだいこんがゆ)。素朴ながらもやさしい味わいは湯治客の朝ごはんにはぴったりです。
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