群馬県の名湯・伊香保温泉から車で1時間。今回ご紹介する宿は、浅間隠山(あさまかくしやま)の懐に抱かれた秘湯の一軒宿 かやぶきの郷 薬師温泉 旅籠 (かやぶきのさと やくしおんせん はたご)。絶景の滝見露天風呂が楽しめる今、話題の一軒宿です。
薬師温泉・旅籠(はたご)の規模は広大で、7,000坪の敷地内には、人間国宝の陶芸家・濱田庄司邸など、全国から移築されたかやぶき古民家が点在していて、古きよき山里の風景が再現されています。
玄関口である長屋門から宿の本陣までの道中では、餅つき大会など、さまざまなイベントが楽しめます。そば打ち職人がそば打ちの仕方を教えてくれるそば打ち体験も人気です。
こちらが、かやぶきの郷の名物・手打ちそば。浅間隠山(あさまかくしやま)の湧き水と、信州八ヶ岳産のそば粉を使い、毎朝そば打ち職人が打つそばは風味豊かで、宿泊客だけでなく、地元の人にも愛されている逸品です。
母屋にある本陣の茅葺き屋根(かやぶきやね)の長さは、およそ42メートル。茅(かや)の厚さは、およそ1メートル。全国でも数少ない茅葺き職人が手がけたものです。
江戸時代の旅籠(はたご)をイメージしたというロビーを抜けて客室へ
客室の数は27。すべて和室。清潔感あふれる室内の窓際には囲炉裏風のスペースがあり、古いものと新しいものをうまく融合させています(客室のタイプは 宿泊プラン によって異なります)
こちらは薬師温泉・旅籠(はたご)自慢の滝見乃湯(たきみのゆ)。湯船からわずか7メートル先に迫る滝。もともとこの地にあった滝が、昭和の初めに今の姿となり、およそ5メートルの落差で流れ落ちています。200年前から自噴している薬師温泉の源泉を滝を眺めながら心ゆまで堪能できます。
滝の流れ落ちる温川(ぬるかわ)は吾妻川(あがつまがわ)の支流。やがては利根川に合流し、太平洋へと注がれます。そんな流れの行き先に思いをはせ、のんびりとつかる薬師の湯。滝を登る風が湯船の上を心地よく抜けていきます。
薬師温泉・旅籠の夕食です。自慢は炭火を使った囲炉裏会席。地元農家の朝摘み野菜や地鶏など、体にやさしい素朴な料理が楽しめます。
夕食が終わってひと休みしたら再び滝見乃湯(たきみのゆ)の湯へ。滝見乃湯は夜になるとライトアップされ、幻想的な光景が現われます。幾筋(いくすじ)もの絹糸のように輝く流水の白さと、周囲の緑のコントラストが美しく、一見の価値ありです。
冬は、雪化粧をした滝を眺めながら雪見露天風呂が楽しめます。
静寂の中、ただ水の音だけが響き渡る山あいの秘湯。かやぶきの郷 薬師温泉 旅籠 は、群馬県の豊かな自然の中で、滝見露天風呂と絶景を存分に味わえる秘湯の一軒宿です。