青森県・岩木山(いわきやま)を望む弘前市内からバスで東へ走ること約50分。その先にあるのが嶽温泉(だけおんせん)。世界遺産・白神山地(しらかみさんち)の玄関口です。今回ご紹介するのは 嶽温泉 山のホテル。江戸時代初期(1674年=延宝2年)に創業した老舗の湯宿です。
玄関に入ると、ねぶたが「よくきたねし」と出迎えてくれます。行灯(あんどん)が灯る廊下を通って客室へ。客室は全18室。客室の窓際には囲炉裏が置かれています。どこか懐かしい雰囲気が漂います。お部屋でひと息ついたら温泉で旅の汗を流しましょう。
浴室は、檜(ひのき)の仲間・青森ヒバが使われています。浴室のいちばん奥に置かれた小さな湯船は湯の花で真っ白。ここで源泉を貯めて、湯の花を沈殿させてから、大きな湯船へと流しています。
嶽温泉は成分が濃厚。極上の白いにごり湯です。泉質は硫黄泉。効能は、神経痛・冷え症・慢性皮膚炎・糖尿病・婦人病・リウマチ性疾患などに効果があると言われています。
嶽温泉・山のホテルの夕食です。山のホテルの売り物はマタギ料理。嶽温泉では古くから熊(くま)の肉を食べてきたといいます。宿の先代はマタギ。山に暮らし、熊を追う猟師だったそうです。
館内には、先代が仕留めた巨大なツキノワグマの剥製(はくせい)も飾られています。暮らしの糧(かて)とするために、山のホテルの先代は、山に入り、巨大な熊を仕留めたのです。
そんな山のホテルの夕食には、マタギが愛した山の恵みがズラリと食卓に並びます。まずは山菜の五点盛り。続いては熊肉の串焼き。クマの肉は想像とは違って肉質はやわらかく濃厚な味です。いい肉が入ったときだけ味わえるジビエ料理(野生鳥獣の肉料理)です。
こちら(上の写真)は宿の名物・マタギ飯。マタギ(狩人)たちが好んで食べた釜飯です。ふっくら炊きあがったご飯に七種類の具の旨みが染みこんでいます。キジ肉・マイタケ・タケノコ・ゴボウ・ニンジン・糸こんにゃく・三つ葉…。
白いにごり湯とマタギ料理を心ゆくまで堪能。青森県・嶽温泉(だけおんせん)山のホテル。口コミ評価が高いのもうなずけます。
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