会津鬼怒川線・川治湯元駅から徒歩10分。車の場合は日光宇都宮道路・今市インターチェンジから30分。鬼怒川の渓流沿いに十数軒の旅館が建ち並び、古きよき湯の里の風情を残す川治温泉(かわじおんせん)。今回ご紹介するのは、川治温泉 源泉の宿 らんりょう 。創業は江戸時代(1718年)。会津西街道の宿としてにぎわってきた老舗旅館です。
創業当時のからのもてなしの心は今も変わらず続いています。そのひとつが、女性客のために用意された色とりどりの浴衣と帯。好きな浴衣を選んで部屋でくつろげば、心も華やいだ気分に。
客室は和室と和洋室。ゆったりと落ち着けるお部屋です。川沿いに面したお部屋からは窓から川治の温泉街や平方山(ひらかたやま)、眼下に男鹿川(おじかがわ)を一望。日ごろの疲れを忘れさせてくれます(客室のタイプは 宿泊プラン の中から選べます)
旅の荷をほどいたら宿自慢の温泉へ
こちらは大浴場の岩風呂。敷地内から湧き出す源泉を加水も加温もせず、そのまま使っています。290年の歴史をもつ名湯。やわらかなお湯に身を任せれば、満ち足りた安らぎの時間が過ぎていきます。
大浴場の隣には露天風呂と屋根付きの半露天風呂があり、渓谷をわたる風を感じながら心ゆままで名湯を堪能することができます。「源泉の宿」と謳っているように、らんりょうでは、温泉はすべて源泉100%掛け流し。美しい自然を眺めながら新鮮なお湯を楽しむことができるぜいたくな露天風呂です。
こちらはもうひとつの大浴場。大理石と栃木の名石・大谷石(おおやいし)がふんだんに使われています。大浴場は時間で男女入れ替え制。三つの源泉から流れるお湯は、疲労回復にも効果があると言われ、肌触りもなめらか。体を芯から温めてくれます。
川治温泉らんりょうの夕食です。もてなしは、山海の食材を集め工夫を凝らして調理した会席の膳。栃木名物・ゆば饅頭には、出汁(だし)をきかせた餡がかけられています。あんこう鍋は白味噌仕立てで(料理は季節や仕入れによって替わります)
焼き物は鮎の塩焼き。鮎の塩焼きの下には石炭を詰めた袋があり、水を加えて発熱させています。
一日の最後は再び温泉へ。おすすめは貸切の内湯(上の写真)。石造りの湯船は貸切風呂としては驚きの広さ。以前は大浴場として使っていたもの。宿泊客に、ぜいたくにお湯を楽しんでもらいたいと、貸切風呂に作り替えたそうです。お湯はもちろん源泉100%掛け流しです。
江戸時代・享保年間に、男鹿川の氾濫によって発見されたという川治温泉。河原から湧き出す湯量豊富な源泉は、絶えることなく江戸の昔から旅人を癒し続けています。
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栃木の名湯宿