東伊豆・河津町(かわづちょう)――天城峠へ向かう街道には温泉が点在し、伊豆の中でも秘湯の宝庫と言われています。今回ご紹介するのは、河津七滝(かわづななだる)のひとつ初景滝(しょけいだる)から橋を渡ってすぐのところにある 大滝温泉 秘湯の宿 運龍(おおだるおんせん ひとうのやど うんりゅう)。11の湯船と懐石料理が評判のお宿です。
建物は木のぬくもりを活かした造りになっています。5万坪という広大な敷地の中心には大きな池があり、客室は、この池を囲むように配置されています。
客室は落ち着いた和室。各お部屋には花の名前が付けられています。こちら(上の写真)は芙蓉の間(ふようのま)。中庭と池を望むテラスには温泉を使った専用の足湯があり、寒い日でも暖まりながら景色を眺めることができます。
11種類の湯船がある温泉自慢の運龍。こちら(上の画像)は動の湯(どうのゆ)と名付けられた露天風呂です。泉質は疲労回復などに効能があるといわれる単純泉。湯船の縁から温泉が噴き出すようになっていて、ほどよい水圧が体をマッサージしてくれます。
2階にある露天風呂は、天城山(あまぎさん)から切り出した檜(ひのき)を使ったぜいたくな造り。檜の香りに包まれながら入る源泉掛け流しの露天風呂。ゆるやかに流れるお湯が体を芯から温め旅の疲れをほぐしてくれます。
1階にある露天風呂は、地元の名産・伊豆石(いずいし)を使った石風呂になっています。伊豆石は肌触りもよく、古くから浴室などにも使われてきました。
東伊豆・大滝温泉(おおだるおんせん)運龍の夕食です。伊豆の名産はもちろん全国から厳選した旬の食材が並びます。前菜は三点盛り。握り寿司は岩手から取り寄せた短角牛(たんかくぎゅう)を使っています。短角牛は脂が少なく女性に人気があります。
伊勢海老やアワビなどをあしらったぜいたくなお造り。富山県の氷見(ひみ)で揚がった最上級のブリを使ったゴマしょう油焼き。イノシシの肉を団子にして煮込んだ猪すいとん鍋は珍しい一品。
そして東伊豆といえば金目鯛。秘伝のタレでじっくり煮込んだキンメダイの姿煮は絶品です。最上級の食材を集めたぜいたくな夕食。満足できます(料理は季節や仕入れによって替わります)
夕食を堪能したあとは、また別の露天風呂へ。こちら(上の写真)は、大きな湯船が二つつながった露天岩風呂。近くを流れる川のせせらぎや風の音に耳を傾けながらお湯につかれば、心落ち着く安らぎの時間が流れていきます。