野岩鉄道(やがんてつどう)会津鬼怒川線・湯西川温泉駅(ゆにしがわおんせんえき)から宿の送迎バスで約25分。福島との県境・山深い渓谷にひっそりと湧く栃木県の秘湯・湯西川温泉。今回ご紹介するのは、湯西川温泉 花と華(はなとはな)。昔ながらの門をかまえる老舗旅館です。
宿に到着。ロビーに入ると囲炉裏が旅人をあたたかく迎えてくれます。
宿泊棟は4棟あり、趣の異なる9種類のお部屋(和室と洋室)が用意されています。上の写真は和室。ゆったりとした造りのお部屋で、窓からは四季折々の湯西川の自然を見ることができます(客室のタイプは 宿泊プラン の中から選べます)
旅の荷をほどいたら宿自慢の温泉へ
こちら(上の写真)は檜の湯。湯船はもちろん壁にも檜(ひのき)を使ったぜいたくな内湯です。泉質は無色透明のアルカリ性単純温泉。昔から美肌の湯としても知られる名湯で、神経痛や関節痛などに効能があると言われています。木の香りとぬくもりが心と体をくつろぎに誘う檜風呂です。
檜の湯の外には露天風呂もあり、開放的な雰囲気の中、温泉を楽しむことができます。渓谷に面した野趣あふれる露天風呂。雄大な自然を眺めながらの湯浴みは、心と体をリラックスさせてくれます。秋は絶景の紅葉が見られます。
さらに、内湯と露天風呂の二つの湯船をひとり占めできるぜいたくな貸切風呂もあります。岩を伝うお湯を滝に見立てた風情ある露天風呂。瀬音(せおと)に耳を傾けながら今日一日の旅を振り返るのもまた一興(いっきょう)です。
花と華は、もともと湯西川で代々続く味噌造りの老舗。その味噌の仕込みを「味噌造り道場」で見学することができます。
使っているのは国産のに大豆と米麹(こめこうじ)。味噌は通常、一年発酵させればできあがりますが、花と華では2年間、熟成させています。2年間熟成させることで味がまろやかになるのだそうです。食事のときに、このこだわりの味噌を味わうことができます。
湯西川温泉・花と華の夕食です。もてなしは、炉端でいただく名物・平家お狩場焼き。昔、狩りに行くさい、焼いた石の上で獲物を調理したり、串焼きにして食べたりしたのが由来と言われています。
お狩場焼きは、宿自慢の一升味噌(いっしょうみそ)とともにいだきます。
霜降りの牛肉を使ったとちぎ和牛はステーキで。昔の石焼きに見立て、熱々に熱した鉄板の上で、調理人が客の目の前で豪快に焼いてくれます。栃木ならではの極上の食材が味わえる夕食です。
翌朝は朝食前に朝風呂へ。こちら(上の画像)は大きな岩を積み上げた岩風呂。目覚めたばかりの体に美肌の湯が染み渡ります。
平家伝説の残る湯西川温泉の名湯を10種類のお風呂で楽しめる花と華。隠れ里の雰囲気を今に残す山峡の秘湯宿です。
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