立ち寄り湯も楽しめる山形県の老舗宿|瀬見温泉・喜至楼(きしろう)
山形新幹線の新庄駅(しんじょうえき)からローカル線に乗り継ぎ約30分。今回ご紹介するのは、山深きを流れる最上川(もがみがわ)の支流・小国川(おくにがわ)のほとりにたたずむ 瀬見温泉 喜至楼 (せみおんせん きしろう)。 瀬見温泉 の中でもひときわ異彩を放つ老舗宿です。
本館は明治元年の建造物で造四階建て。山形県内に現存する最古の旅館建造物と言われている玄関をはじめ館内にも建具・彫刻・装飾品など、数々の歴史的な調度品や考古学的資料が残っています。本館の建造は明治元年、別館の建造は大正年間。
喜至楼(きしろう)は宿泊だけではなく、立ち寄り湯も行なえます。自慢はローマ式千人風呂。高い天井と中央の柱。古代ローマの神殿を彷彿(ほうふつ)とさせるローマ式千人風呂は壁の装飾もじつに見事。今ではあまり造られていない小さいタイルで施されています。
泉質は、ナトリウム・カルシウム―塩化物・硫酸塩温泉。効能は、神経痛・筋肉痛・疲労回復など。立ち寄り湯の料金は500円(税込)。入浴時間は10時から15時。ローマ式千人風呂は時間帯によっては混浴になります。
お部屋(個室)で休憩もできて昼食も付く 日帰り入浴プラン もあります。
立ち寄り湯は本館だけの利用になりますが、日帰りプラン、宿泊プランの場合は、別館のお風呂も利用できます。上の写真は別館・オランダ風呂。そのほかにも岩風呂・家族風呂などがあります。
客室は和室。バス・トイレ付きとバス・トイレなしの二タイプ。明治・大正の建物なので、古さは否めません。新しい旅館やホテルのような設備は期待できません。歴史的建造物や調度品・絵画などに触れ、昔の湯治場風情にひたってください。
食事(夕食・朝食)は、地元の旬の食材を使った郷土料理がいただけます。宿のやな場で獲れた天然鮎(松原鮎)をはじめ山形牛・山菜・きのこなど、山形ならではの料理が並びます(料理は季節や仕入れによって替わります)
名湯と異空間の中で心身ともに癒されます。明治・大正・昭和にタイムスリップしたような温泉情緒にひたるなら、立ち寄り湯や日帰り温泉も楽しめる 山形県 瀬見温泉 喜至楼 (きしろう)は、おすすめの旅館です。
瀬見温泉・喜至楼は、テレビ東京の旅番組『いい旅夢気分』(2013年7月3日放送)でも紹介されました。旅人は、タレントのさとう珠緒さんと、女優の小沢真珠さん。番組の中で、さとう珠緒さんと小沢真珠さんが宿泊したのは喜至楼ではなく、同じ瀬見温泉にある 観松館 (かんしょうかん)です。