松島(宮城県)宮島(広島県)と並び日本三景のひとつに数えられる京都の天橋立(あまのはしだて)。全長約3.6キロの砂浜に約8,000本の松が茂っている姿が天に架かる橋のように見えることから「天橋立」の名が付きました。
今回ご紹介するのは、天橋立を眼下に一望できる高台にたたずむ絶景の隠れ宿「玄妙庵」(げんみょうあん)。由緒ある民芸風数奇屋造りの館内から臨む天橋立の景色と、冬は松葉ガニ尽くしの料理が評判の旅館です。
客室は全17室。静寂がただよう純和風のお部屋で、天橋立側と宮津湾側のお部屋があります。大きな一枚窓に映る風景はまるで額縁の絵画。旅人に至福のくつろぎを与えてくれます。客室のタイプは宿泊プランの中から選べます。
玄妙庵の客室の窓から望む天橋立は縦に見えることから、天に舞い上がる龍を想像させる意味で「飛龍観」(ひりゅうかん)と呼ばれています。
ちなみに天橋立の北西にある傘松公園(かさまつこうえん)などから見える天橋立の景色は、右上がりに勢いよく天に昇る龍を想像させることから「昇龍観」(しょうりゅうかん)と呼ばれています。
飛龍観に昇龍観。天橋立はさまざまな表情で見る者を楽しませてくれます。
こちらは宿自慢の展望露天風呂。天橋立の絶景をひとり占めできます。自然の神秘に身をゆだねれば至福のひととき。温泉ではありませんが極上の湯浴みが楽しめます。
天橋立・玄妙庵の夕食です。冬の時期(11月上旬から3月下旬)のもてなしは、丹後半島近海で獲れた松葉ガニを使ったカニ尽くし会席。詰まった身と上品な旨みは海の京都を代表する冬の味覚です。
まずはカニのお造り・カニ刺し。続いて白みそで仕立てたカニの具足煮(ぐそくに)。そしてカニの身がたっぷり入った濃厚な蟹味噌の甲羅焼きなど、贅(ぜい)を尽くしたもてなしの数々。満足できます(料理は季節と仕入れによって替わります)