冬の城崎温泉(きのさきおんせん)といえばカニ。今回ご紹介するのは城崎温泉でカニ料理が評判の三木屋(みきや)。創業は元禄年間(1688年~1703年)。文豪・志賀直哉(しがなおや)が愛した老舗旅館です。
こちらの客室(上の写真)は26号室。志賀直哉が好んで宿泊したことから人気の高いお部屋です。大正2年に初めて城崎温泉を訪れた志賀直哉は三木屋に合計13回も逗留しました。26号室は宿泊者がいないときは見学することもできます。
26号室には志賀直哉が三木屋に宛てたハガキが飾られています(上の写真)。志賀直哉の名作「城の崎にて」はここで生まれました。
志賀直哉は三木屋について「温泉はよく澄んで湯治によく、周囲の山々は緑で美しい。おいしい日本海の魚を毎日食膳に出し、客を楽しませてくれる」と語っています。
その三木屋の夕食です。お待ちかねの松葉ガニ。
真っ赤な茹でガニ、カニ刺し、七輪で焼く焼きガニ。焼きガニは、ぷっくり膨らむと食べごろです。
ぐつぐつと煮えた蟹味噌。たっぷりの味噌に蟹刺しをからめて――
特選かに会席でカニ三昧。満足できます。冬の城崎温泉でカニ料理を目的に宿泊するなら志賀直哉ゆかりの宿・三木屋がおすすめです。