東京・新宿からJR特急スーパーあずさで茅野(ちの)へ。茅野からバスに乗り換え約25分。緑に包まれた人気の高原リゾート・信州蓼科(たてしな)。今回ご紹介するのは、蓼科高原・横谷峡(よこやきょう)の森の中にひっそりとたたずむ藍染めと懐石料理の宿 たてしな藍(あい)。風情満点。大人の隠れ宿です。
館内はしっとりと落ち着いた雰囲気。まず目をひくのはすがすがしく季節を彩る高原の木々。自然の中で心を解き放つのも旅の醍醐味。初夏の新緑から青々と茂る緑に変わり、やがては燃え立つような紅葉が旅人を癒してくれます。これも宿のもてなしです。
客室は本館と和室。どのお部屋も宿のモチーフでもある藍染めをしつらえのポイントとした広々とした間取り。浴衣から寝具まで藍染めです(客室のタイプは宿泊プランによって選べます)
宿の売店には、たくさんの藍染めの小物が販売されていますので、お気に入りのひとつを見つけてみるのも楽しいかもしれません。
有料ではありますが、ハンカチ・バンダナ・テーブルセンターなどが作れる藍染め体験も行なっています(予約制)
お風呂は大浴場(内湯・露天風呂)と貸切風呂。貸切風呂は湯上がり処が備わった岩風呂と檜風呂があります。上の写真は岩風呂。野趣あふれています。泉質はアルカリ性単純温泉。刺激の少ないやわらかいお湯で皮脂や角質を取り除く美肌の湯として知られています。
信州たてしな藍の夕食です。旬菜(しゅんさい)は、鴨けんちん炊き・サーモン奉書鳴門・岩魚昆布〆寿司など。
合肴(あいざかな)は旬の高原野菜。セロリ・コリンキー・トウモロコシ・アスパラガス・ニンジン・トマト・オクラ…。蓼科で獲れたみずみずしい高原野菜。旬の恵みは何よりのごちそうです。
料理長は各地の有名旅館で板場を預かってきた腕利き。高原野菜はシンプルに素材の味を引き立てます。旬を迎えた枝豆は涼しげな葛仕立てに。煮物はもろこし豆腐と揚げ蓮根。焼き物は鮎の笹蒸し焼き(料理は季節や仕入れによって替わります)
石焼きで味わうのは厳選された郷土のほまれ・信州黒毛和牛。肉の表面の色が変わったぐらいがちょうど食べごろ。肉本来の旨みが楽しめます。
宿のオリジナルサービスで、夜8時から9時まで、ラウンジでワインのサービスがあります。さらに夜食として、そば寿司をお部屋の冷蔵庫にご用意。蕎麦処・信州ならではのもてなしです。
旬の山の恵みを堪能できる月替わりの懐石料理と、移ろいゆく自然を愛でながらの湯浴み。まさに至福のひととき。信州たてしな藍。大切な人と過ごすにはおすすめ大人の隠れ宿です。