東京からJR特急踊り子号で約2時間。中伊豆の玄関口・源氏山の麓にひらけた伊豆長岡。今回紹介するのは 伊豆長岡温泉 古奈別荘(こなべっそう)。風格ある門構えが歴史を感じさせる老舗の名旅館です。
化粧品の販売製造で財をなした創業者の別荘を活かし古奈ホテルとして開業したのが昭和14年。数寄屋造りの建物は古奈別荘と改名してからも当時のたたずまいを残しています。およそ1,200坪の敷地に点在する六棟の離れ。見事な庭園とともに失われつつある日本の文化を伝えています。
六棟の離れはどれも贅を尽くした京風の数寄屋造りでゆったりと大人の休日を過ごすには最適です。離れをつなぐ小道はさながら季節を映す散策路。
六棟ある離れの中でもっとも眺めのいいお部屋が「静楽」(せいらく)。上の写真のお部屋です。八畳と四畳半の二間続き。源氏山の中腹にあり、障子を開けると絶景が広がります(客室のタイプは 宿泊プラン の中から選べます)
各棟、掛け流しの温泉が付いており、檜(ひのき)の浴槽・大理石・露天付きの離れもあります。泉質はアルカリ性単純温泉で、つるつるとしたやわらかい入浴感です。シャワーも温泉を使っているので、ぜいたくに温泉三昧できます。
伊豆長岡・古奈別荘の夕食です。名だたる料亭で腕を磨いてきた料理長が、繊細な料理を野趣あふれる盛り付けで仕上げ、味わう人を楽しませてくれます。先付けはハスの葉を器に見立てたヤマイモの養老豆腐。大胆な演出の中に季節を愛でる和の心が込められています。
お造りは、沼津の市場から仕入れた新鮮な海の幸。ハモ・スズキ・アカハタ・真アジ…。天城産の本わさびとともにいただきます。
焼き物は狩野川(かのがわ)の清流で育った鮎の塩焼きは蓼酢(たです)とともに。料理長のたしかな仕事が奥の深い旨みをかもし出します。
メインの強肴(しいざかな)は、伊豆牛石焼きか伊勢海老のどちらかを選ぶことができます。どちらも絶品(料理は季節や仕入れによって替わります)
昭和の風情を今に残す数寄屋造りの離れと旬の味覚を五感で楽しむ懐石の膳。老舗旅館ならではもてなしを心ゆくまで堪能できます。
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