東京からJR特急踊り子号で修善寺へ。修善寺から新東海バスに乗り換え約30分。伊豆半島・天城山中の湯ヶ島温泉(ゆがしまおんせん)。湯ヶ島温泉といえば、石川さゆりさんの名曲『天城越え』が生まれた地。歌詞に登場する浄蓮の滝(じょうれんのたき)は落差およそ25メートル。幽玄なる名瀑(めいばく)です。
今回ご紹介するのは 伊豆・天城湯ヶ島温泉 白壁荘(しらかべそう)。創業からかれこれ62年。狩野川(かのがわ)のほとりに建つ趣ある老舗旅館です。
白壁荘は石川さゆりの名曲『天城越え』が生まれた宿としても知られています。昭和60年(1985年)に、作詞家・吉岡治(よしおかおさむ)作曲家・弦哲也(げんてつや)桜庭伸幸(さくらばのぶゆき)の三人が白壁荘に宿泊して『天城越え』を製作。白壁荘には吉岡治直筆の歌詞も展示されています。
作家・井上靖(いのうえやすし)も常宿としていたことでも知られる白壁荘。部屋数は25。こちら(上の写真)は新館の特別室。広縁付き本間12.5畳+次の間4.5畳。民芸調でありながらどこかモダンな雰囲気も感じられます。
お部屋の内風呂は源泉掛け流し。泉質はカルシウム・ナトリウム硫酸塩泉。神経痛・糖尿病・リウマチなどに効能があると言われています(客室のタイプは 宿泊プラン の中から選べます)
こちらは白壁荘の名物・巨石露天風呂。28年前、増改築の工事中に掘り出されたのが天城山の溶岩の一部とみられる巨大な石。重さはおよそ53トン。これが湯船になっています。ひとつの石で造られた風呂としては日本一の大きさだそうです。こんこんと湧く湯ヶ島の名湯を源泉掛け流し。日ごろの疲れを流してくれます。
伊豆湯ヶ島温泉・白壁荘の夕食です。もてなしはワサビを使った会席料理。湯ヶ島温泉のある天城は全国でも有数のワサビの生産地。水深い自然の中、清冽(せいれつ)な水にさらされ、手塩にかけられて育ったワサビは旨みに加えて甘みもあるんです。季節を問わず、一年中いただけるのもうれしいですね。
こちら(上の画像)は白壁荘の女将が考案した「わさびパスタ」。ワサビの葉っぱにパスタをはさんでいただきます。そのほか、宿特製の「わさびパン」もいただけます。天城名産のわさびを使ったオリジナル料理のひとつ。パンに添えて出されるのは、わさび漬けにクリームチーズを和えたもの。わさびとチーズの相性も抜群です。
焼き物は鮎の塩焼き。宿の前を流れる狩野川の鮎は、駿河湾の海水から作られる戸田塩(へだしお)を使い、ほどよく焼きあげています。風味豊かな鮎の塩焼きです。
そして白壁荘の名物料理・わさび鍋。丸ごと一本すりおろしたワサビが、地元の特産・天城軍鶏(あまぎしゃも)に豊かな風味と旨みを添えてくれます。
天城湯ヶ島温泉・白壁荘オリジナルのわさび料理。一度食べればやみつきとか。
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