仕事仲間の賢治さんと埼玉県加須市にある不動ヶ岡不動尊(ふどうがおかふどうそん)を取材で訪ねました。お参りをすませたあと、せっかく加須まで来たんだから、名物のうどんを食べて帰ろうということになりました。
不動ヶ岡不動尊の正式名称は總願寺(そうがんじ)。不動ヶ岡不動尊總願寺とも呼ばれます。創建は1616年。ご本尊は不動明王。開運・商売繁盛・火防の守護として、関東三大不動のひとつに数えられています。
總願寺の山門前に「岡村屋」という屋号のうどん屋さんがありました。看板には「創業弐百年」の文字が刻まれています。加須では老舗のうどん屋さんのようです。これは期待が持てそう。藤の花が描かれた暖簾(のれん)をくぐって店内へ
入り口と同じ石床が客席まで続いている店内は涼しげで、テーブルや梁(はり)などは木が使われた昔懐かしい和の造り。お店の中全体がさっぱりとしていて、とくに夏場には心地良さそうです。
天井近くの壁にメニューが書かた短冊が貼ってあります。イカ天うどん・ざるうどん・月見うどん・天玉子うどん・天盛うどん・肉南うどん・カレーうどん・えび天ぷらうどん…。うどんのお店なので見事にうどんのメニューのみが並んでいます。
お知らせとして、「イカの価格高騰のため、イカ天うどんは50円値上げさせていただきます。」と書いてありました。そういえば先日テレビのニュースでも「今年はイカが不漁」と言っていました。
私たちが座った窓際の柱には「鯰(なまず)天ぷら・550円」の貼り紙があり、以前から一度ナマズを食べてみたいと思っていた私は、この機会になまずの天ぷらを注文することにしました。うどんは冷たいものをお願いしました。
こちら(上の画像)は賢治さんが注文した天盛うどん。季節のお野菜の天ぷらがたっぷりです。私の大好きな舞茸の天ぷらも入っていました。うどんの盛りもいいですね。天つゆと、うどんの薬味にはネギとわさびが添えられていました。お蕎麦のようにわさびで食べるんですね。
うどんは茹でたてといった感じでツヤツヤしています。天ぷらは白身魚と舞茸・春菊・ナス・レンコン・カボチャです。天ぷらは衣がカラッと揚がってサクッと音を立てていました。
こちら(上の写真)は私が頼んだ冷たいうどん(ざるうどん)と鯰の天ぷらです。肉厚のナマズの天ぷら2枚とオクラの天ぷらが彩りにひとつ添えられています。天盛り同様、こちらのうどんもツヤツヤ。ただ違っているのは、こちらのうどんには海苔が載っていました。
鯰の天ぷらをいただくのは初めて。揚げたてアツアツ。箸を入れるとさくっと衣の音がして、中のナマズがふわっと柔らかなので、スッと箸が通りました。ひと口いただくと口の中でホロホロっととけてなくなってしまう感じ。ナマズの味は、ホクホクとした白身魚のようでもあり、肉厚のうなぎのようでもあり、想像したとおりの味でした。
岡村屋のうどんは、どちらかというとあまりコシがあるタイプではなく、もちっとした食感がします。以前も加須のうどん専門店で天盛りのうどんをいただきましたが、やはりもちっとした食感でした。このモチっと感が加須うどんの特徴なのかな。
うどんと天ぷらはけっこうボリュームがあり、お腹いっぱいになりました。一度食べてみたかったなまずの天ぷらもいただけて満足、満足。「創業200年を誇る老舗の味」をうたった岡村屋。不動ヶ岡不動尊總願寺をお参りしたあと、立ち寄るにはいいお店でした。運気アップも間違いなし(かな)