東京から東北新幹線で那須塩原へ。那須塩原駅からバスに乗り換え塩原温泉バスターミナルへ。そこから宿の送迎車で約10分。今回ご紹介するのは、山里の風景を今に残す奥塩原新湯温泉(おくしおばら あらゆおんせん)にある 秘湯にごり湯の宿 渓雲閣(けいうんかく)
創業300年。日本秘湯を守る会にも登録されている知る人ぞ知る山深い秘湯にたたずむ老舗宿です。
宿に到着。昔なつかしい旅館の雰囲気を大切にしたあたたかなロビーラウンジがお出迎え。訪れた旅人を包み込み、日々の喧噪を忘れさせてくれます。
客室は全18室。こちらのお部屋(上の写真)は、全18室のうち二部屋だけの古民家風モダン客室。広々としてくつろげます(客室のタイプは 宿泊プラン の中から選べます)
宿の自慢は温泉。こちらは貸切庭園露天風呂「たぬき冥利の湯」(たぬきみょうりのゆ)。宿泊客は無料で利用できます。貸切温泉が無料とはうれしいサービスです。
こちらは奥塩原・新湯温泉(あらゆおんせん)で眺望がいちばんという風情ある露天風呂。湧き出る名湯に24時間いつでも入ることができます。
渓雲閣のいちばんの魅力は温泉。近くにある源泉から硫黄の香る白いにごり湯が引かれています。お湯は加工も加水も循環もしていない源泉100%の掛け流し。春には桜を愛でながら、夏には豊かな青葉に包まれながら自然と一体の湯浴みが楽しめます。
新湯温泉・渓雲閣の夕食です。食事はお部屋食。地元の旬の味を大切にした山里の郷土料理がいただけます。塩原温泉焼酎や温泉梅酒・温泉ビールなどの地酒も料理といっしょに楽しめます。
まずはイワナのお造り。新鮮な岩魚(いわな)をお造りでいただけます。調理する前までは生きていたイワナを使うからこそいただける逸品です。
蒸し物はあみ茸(あみたけ)の茶碗蒸し。アミタケとは地元で獲れる珍しく貴重なキノコで、なめこのようなぬめりが特徴です。
台の物は陶板焼きの牛ステーキ。自家製大根おろしのタレをたっぷりつけていただきます。焼き加減はお好みで。
朝食は、豆乳豆腐・黒たまご・ごぼう味噌など地元の食材を使った味わい深い料理が並びます。栃木産の絞りたての生乳(せいにゅう)から作られた那須塩原牛乳も朝食のときにいただけます(料理は季節や仕入れによって替わります)
地鶏の那須御用卵を使って新湯温泉の硫黄泉にごり湯で作った「温泉黒たまご」はここでしか味わえない名物の温泉玉子です。
地元の旬の食材を存分に引き出した里山の郷土料理と、知る人ぞ知る秘湯のにごり湯を心ゆくまで堪能。渓雲閣。満足できるお宿です。