山形県の南部・吾妻山(あづまやま)の麓に湧く 小野川温泉(おのがわおんせん)。平安時代に発見されたといわれる歴史ある名湯で、古き良き温泉街の風情ただよう湯の町です。小野小町(おののこまち)ゆかりの美人の湯として知られる小野川温泉を写真や動画・地図を交えてご案内します。
山形県のもっとも南に位置し、吾妻山や奥羽山脈など2,000メートル級の山々に囲まれた米沢市。その市街地からバスで30分ほど行ったところにあるのが、米沢の奥座敷と呼ばれる小野川温泉です。1,200年の歴史をもつ名湯で今も多くの人が訪れています。
温泉街の一角にある浴槽のような箱。箱の中には湯口があり、つねに新しい温泉で満たされています。ここで、手軽に楽しめる温泉卵づくりが体験できます。ほのかに硫黄の香りがする温泉卵。できたてが食べられるのも旅ならではの楽しみです。
小野川温泉の名前の由来 は、平安時代、絶世の美女とうたわれた小野小町(おののこまち)が見つけた温泉として伝えられたことによります。旅の途中、病に倒れた小野小町が、薬師如来から「小野川に温泉があるので、その温泉に入って体を癒しなさい」とお告げを受け、この地にやってきた小野小町が、この温泉を発見し、病を癒したという伝説が、今でも残っています。
小野川温泉街を流れる鬼面川(おものがわ)にも小野小町の伝説が残っています。鬼の面(つら)と書く鬼面川。旅の疲れでこの地にやってきた小野小町が、この川面(かわも)に自分の顔を映して見たところ鬼の顔=面のようにやつれて見えたことから「鬼面川」と名付けられたそうです。
鬼面川は、夏はホタル狩りの名所としても知られています。見頃は6月中旬から7月中旬。小野川温泉では、毎年、6月中旬から7月中旬にかけて「小野川温泉ほたるまつり」も行なわれます。
小野川温泉では、湯めぐりが楽しめる「夢ぐり手形独楽」(ゆめぐりてがたごま)を各旅館で発行(1,000円)。各旅館や共同浴場をまわって湯めぐりも楽しめます。
小野川温泉の泉質 は、含硫黄―ナトリウム・カルシウム―塩化物温泉。化粧水にも使われいる美肌成分のメタケイ酸を多く含み、旅に疲れた小野小町を再び絶世の美女にしたという伝説のとおり、小野川の湯は、肌をしっとりと潤す美肌の湯と言われています。
上の写真は、地元の人たちが毎日のように訪れる共同浴場の尼湯(あまゆ)。入浴券を買うと誰でも入ることができますが、手形独楽を利用することもできます。
小野川温泉には、尼湯のほかにも共同浴場があります。こちら(上の画像)は、共同浴場の小町の湯(こまちのゆ)。開放的な露天風呂になっています。
小野川温泉では、若い世代が中心となって、「田んぼアート」や「かまくらで語りべ」など、さまざまなイベントも行なわれています( 小野川温泉公式サイト )
山形県米沢市小野川町2501-1
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小野川温泉へのアクセスは、車では、東北自動車道・福島飯坂インターチェンジから1時間10分。電車では、山形新幹線・米沢駅からバスで約25分です。小野川温泉の地図 をGoogleマップに埋め込みました(上記地図)。小野川温泉の場所や行き方などを調べることができます。
小野川温泉に宿泊するなら、源泉掛け流しの温泉と米沢牛や米沢豚を使った源泉しゃぶしゃぶが自慢の創業100年を迎えた老舗旅館・湯杜 匠味庵 山川(ゆもり しょうみあん やまかわ)がおすすめです。
小野川温泉の湯杜 匠味庵 山川はこんなお宿です。