石川県のブランド蟹といえば加能ガニ(かのうがに)。青色のタグが付いた加能ガニの甘みとぷりぷり感は全国でもトップクラス。今回は、タグ付き加能ガニが食べられる石川県の旅館「深谷温泉 元湯石屋」(ふかやおんせん もとゆいしや)をご紹介します。
元湯石屋の創業は寛政元年(1789年)。226年の歴史を誇る江戸時代から続く老舗旅館です。琥珀色のモール温泉と地場ならではの素材にこだわった伝統の会席料理が堪能できます。
冬はタグ付き加能ガニの会席料理もいただけます。加能ガニの解禁日は11月6日。漁期は3月20日まで。旬の季節は11月から2月。冬の時期だけしか食べられない味覚の王様です。ちなみに加能ガニとは石川県で水揚げされたズワイガニのことをいいます。
冬の時期限定「タグ付き加能ガニ豪華会席プラン」では、カニ刺し・カニ焼き・カニ酢・カニ釜飯など、カニ尽くしのフルコースが楽しめます。ぜいたくですね~。カニ好きにはたまりません。
まずはカニ刺し。加能ガニのぷりぷりした歯ごたえと極上の甘みが口の中いっぱいに広がります。カニ刺しは豪快に口の中に入れて食感と甘みを楽しみましょう。
次はカニ酢。加能ガニは何もつけずにそのまま食べてもじゅうぶんおいしいんですが、お酢と醤油を絶妙に合わせたカニ酢でいただくと、旨みが一段と高まります。
焼きガニも蟹料理の醍醐味。身がぎっしり詰まってふっくらした食感が味わえます。日本酒にもよく合います。
加能カニ尽くしのフルコースではカニ釜飯も楽しめます。お釜で炊いたふっくらとしたご飯にカニの旨みがたっぷり染みこんだ逸品です。これはおいしいですよ。
客室は226年の伝統と格式のある和室。部屋名の表札、格子天井(こうしてんじょう)、年代ものの調度品など、どの部屋も昔のたたずまいを感じる趣があります。
元湯石屋の温泉は琥珀色(こはくいろ)のモール泉。滑らかな湯触りが特徴。ペーハー値が8.5と美容液や美肌化粧品と同じくらい高いので、お肌がつるつるになる美肌の湯としても知られています。
湯上がり後は趣のある休憩所でひと休み。館内には明治時代から時を刻んできた高さ2メートルほどある大きな置き時計(グランドファーザー時計)や屏風など、美術品がたくさん展示されています。
石川県でタグ付き加能ガニと温泉が目的で旅館に泊まるなら深谷温泉の元湯石屋がおすすめです。江戸時代から受け継がれてきた時間の年輪の中で、極上のひとときを過ごせます。