津軽の奥座敷として800年近くの歴史をもつ青森県の大鰐温泉(おおわにおんせん)。今回ご紹介するのは、山の中腹にたたずむ 星野リゾート界津軽(ほしのりぞーとかいつがる)
冬の時期は雪見露天風呂とマグロの王様・大間(おおま)のマグロ尽くし料理が楽しめる高級温泉旅館です。
星野リゾート界津軽へのアクセスはJR大鰐温泉駅から宿の送迎車で約5分。宿に到着すると、ロビーでは、日本画の巨匠・加山又造(かやままたぞう)が描いた壁画(『春秋波濤』しゅんじゅうはとう)が出迎えてくれます。
こちらの写真の客室は、山の静寂に包まれた離れ・津軽こぎんの間。客室には津軽の伝統工芸・こぎん刺しが至るところに盛り込まれています。あたたかみのある魅力的なお部屋です。
上質で落ち着きのあるこぎんの掛け軸。そしてこぎん模様の障子の先は雪景色。冬の青森ならではの景色です。しみじみと冬の風情にひたれば見も心も癒されます(客室のタイプは 宿泊プラン の中から選べます)
開湯以来、あまたの湯治客に親しまれてきた大鰐(おおわに)のいで湯。冬場、大浴場ではリンゴ風呂が楽しめます。しんしんと降りしきる雪に囲まれ至福のひとときを過ごせます。
リンゴが浮かぶ古代檜の湯では雪見露天風呂の中で湯浴みが楽しめます。ほんのりと、とろみのあるやわらかなお湯は、肌もしっとりと潤うほまれ高き美肌の湯です。
お待ちかね、星野リゾート界津軽の夕食は食事処で。窓際の席は、ライトアップされた庭園の雪景色が楽しめます。これも冬だけに味わえるごちそうです。
夕食は、冬に旬を迎える大間のマグロが主役。趣向を凝らした料理長の自信作が宿泊客をもてなします。
まずは一品目。津軽らしくリンゴの器に盛られて運ばれてきた先付(さきづけ)は、大間のマグロの羽二重造り(はぶたえづくり)。大間のマグロの中に、裏ごししたリンゴのお酢で作った酢飯(すめし)が入った逸品です。
お造りは大間のマグロの三点盛り。中トロ・赤身・たたき…。たたきは海苔にくるんでオリーブオイルとお塩のたれでいただきます。
メインは大間マグロのねぎま鍋。刺身でも味わえる大間のマグロの中トロと赤身をぜいたくにお鍋へ。津軽海峡の恵みが入った鍋はおなかの底から温まります。
仕上げは大間のマグロの真骨頂と呼ぶにふさわしい中トロと赤身の握り寿司。きめ細かなサシの入った大間マグロの中トロは口の中に入れるととろけます。
大間のマグロ尽くしの料理と郷土の豊かな幸が存分に味わえる宿のもてなし。まさに雪国の宿に旨いものあり。満足できます(料理は季節や仕入れによって替わります)
夕食のあとは、ロビーで津軽三味線の生演奏が楽しめます。演奏するのは津軽三味線全国チャンピオン・渋谷幸平(しぶやこうへい)氏と宿のスタッフ。空気を震わす独特の音色は圧巻です。