茨城県笠間市の笠間稲荷門前通りにある喫茶店・繪馬(えま)にふらっと入ったところ、今では少なくなった懐かしい昔ながらの喫茶店の雰囲気を残したお店でした。思いがけず出合ったお店で、ママさんが淹れたサイフォン仕立ての美味しいコーヒーをいただくことができ、感激しました――
2017年11月1日。笠間稲荷神社の菊祭りに、お友だちの恵美ちゃんと行ってきました。東京から車で約2時間半。笠間神社の菊まつりは本格的。菊人形も展示されていて、見事な菊花を楽しむことができました(菊人形のエリアは有料)。笠間の菊まつりは人出も多く、平日でしたが笠間稲荷神社付近の駐車場はほぼ満車状態でした。
菊まつりを見学し終わると時間は12時半。お腹も空いてきました。笠間稲荷神社の参道を抜けると、いろいろなお店が立ち並ぶ門前通りがあり、私たちも肉の店・湊屋(みなとや)のメンチや二木のクルミ稲荷を食べ歩き。上の写真は湊屋。ご主人の揚げたメンチカツは絶品でした。しかも1個100円という安さにも驚きでした。
菊まつりからずっと立ちっぱなし、歩きっぱなしだったので、喉も乾いたし、どこかでお茶でもしたいな~と思っていると、「香り高いコーヒー」の幟(のぼり)が目に入りました。表にまわると、陶器も売っているお店のようです。コーヒーはどこで飲めるのかしら?
よく見ると、お店の入り口には「当店のコーヒーはサイフォン仕立て。味は格別」と書かれた手書きの貼り紙がありました。どうやら、陶器とカフェが併設されているお店のようです。奥にママさんらしき年配の女性がいたので、聞いてみると、コーヒーは店内の奥で飲めるとのこと。
「どうぞ」と言われて奥に入れていただくと、そこは隠れ家のような落ち着いた雰囲気。昔ながらの喫茶店そのままの懐かしい感じはなんとも言えません。コーヒーを注文すると、豆を挽くグラインダーの音が。ママさんにお話を伺うと、ママさんが選んでブレンドした挽きたての豆をサイフォンで1杯1杯ていねいに淹れているということ。どおりでいい香りがするわけです。
「丁寧に淹れるのでちょっと時間がかかりますが……」とママさん。35年前からずっとこのお店をやっているそうで、いろいろなお話を伺っていると、私たちの前にコーヒーが運ばれてきました。いただいてみると、ほどよい酸味とコクがあるモカブレンド。ママさんが酸味系の豆がお好きだそうで、とても美味しいコーヒーでした。
すっかり話し込み、長居をさせていただきましたが、「いい出会いができてうれしいわ」とおっしゃっていただきました。私たちもママさんのすてきなお人柄と、美味しいサイフォンコーヒーに出会えて、幸せな時間を過ごさせていただきました。