先日、銚子へ地魚料理を食べに行ったさいに偶然見つけた 石井丸 干魚店 。「せんぎょてん」の「せんぎょ」は「鮮魚」ではなく「千魚」と書くところが干物屋さんらしくておもしろい。
お店に立ち寄ったところ、数日待ってくれたら、捕れたてのお魚を干物にしてできたてを送ってくださると、おかみさんがおっしゃったのでお願いして帰りました。
お取り寄せした干物は 5,000円分。何が入ってくるかはお楽しみということで、ワクワクして待っていましたが、5日後、干物が届きました。
宅配便で届いたダンボールには、干物と書いたシールが貼ってありました。「来た来た!何が入っているのかな」
石井丸に寄ったときに試食させてもらったサンマの佃煮と、海藻の寒天(海草)もお願いしたので、それも入っているかと思うととても楽しみです。
箱を開けると石井丸千魚店の印刷物が入っていました。底引き網でご主人が獲ってきた魚をおかみさんが毎日干物にすると言ってました。漁の様子の写真が載っています。
ワクワクしながら広告をとって見ると、パックに入ったいろんな種類のお魚の干物が箱いっぱいに詰まっています。
パックにはシールが貼られ、親切に手書きでお魚の種類が書いてありました。
全部出してみると干物が6種類と、お願いして入れてもらったサンマの佃煮と、海藻の寒天がありました。
この中で私が見たことある干物といえばアジくらいでしょうか。
干物をひとつずつ紹介していくと、まずはシタビラメ(舌平目)。昔、フランス料理の「シタビラメのムニエル」といったら高級料理と言われていましたが、あのお魚もこうして干物になるんですね。
次はメイタガレイ(目板鰈)。こちらは可愛らしいサイズのカレイですが、30センチ前後になるものもいるとか。お刺身も美味しいそうです。
こちらはふぐの干物。どんな味がするのでしょう。肉厚で骨があまりなさそうなので食べやすそうです。とってもおいしそう。まずはフグをいただいてみようかな。
イシモチ(石首魚)の干物というのも東京ではあまり見かけません。魚の顔を見たら、なんだか鯛のようにも見えます。開いた感じはアジによく似ていますが、イシモチのほうが少し肉厚かな。
こちらはアジ(鯵)の干物。アジはいつも食べていますから珍しくはないですが、さすがに石井丸さんが送ってくださったアジは立派なサイズですね。
こちらのバンザイをしているような形をした魚はホウボウ(竹麦魚)。海の中を愛らしく足のようなヒレで歩く姿をテレビで見たことがありますが、まさかホウボウが干物になって入っているとは。どんな味がするんだろう?
石井丸さんをたずねたとき、おかみさんが、わざわざパックから出して試食させてくださった海藻の寒天。地元では海草(かいそう)と呼ぶそうです。ちゃんと忘れずに入れてくださったんですね。
海草(かいそう)は、全部海藻だけでできているんですよ。身体に良さそう。おかみさんに教わった食べ方は、適当な大きさにカットして、おかかとお醤油をかけて食べるのよ、ということ。
おかみさんは「クセがあるから好き嫌いがあるかも」とおっしゃっていましたが、私はクセを感じず、おいしくいただきました。
そしてこちらも試食させてもらったサンマの佃煮。佃煮といってもそんなに塩辛くはありません。マイルドなお味の佃煮です。
サンマの佃煮は、ショウガといっしょに炊き上げられていて、骨まで柔らか。おにぎりやお茶漬けにしてもおいしいよ、と教えていただきました。呑ん兵衛の私にはおつまみにも最適。
さすがにこんなにたくさんの干物をいっぺんには食べられないので、説明に書いてあったとおり、焼く分だけを残して、あとの干物は冷凍することにしました。
ほんとうは今すぐ全部試食してみたかったけど。
とにかく早く食べたい!ということで、まずは私がいちばん気になったフグの干物を焼いていただいてみました。
最初から肉厚だったけど、焼いたらプックリと身が膨れて、さらに肉厚でジューシーに。口に入れると弾力があってしっかりした食感。噛んでいるとどんどん味が出てきてお酒によく合いました。
次はどの干物をいただいてみようかな。
銚子 石井丸 干魚店直送の干物を酒の肴に焼いてみました。絶品!